

ホームページの油剤カルテにご記入(詳しいほどご報告内容の精度は高まります)して送信の上、使用液とご使用の油剤の原液を各100mlづつ弊社に送って頂きましたら、最短、液が届いた翌日に表1の診断結果をメール致します。
所見通りの措置を取って頂くことにより腐敗や錆などのトラブルを未然に防ぐことが出来ます(表1は少し腐敗している例です)。
表1 液分析例
1.液分析結果
試料採取日 | 平成○年○月○日 |
---|---|
機械名 | 集中タンク |
油剤名 | A社製 |
油剤タイプ | ソリュブルタイプ |
使用期間 | 1年2カ月 |
濃度管理範囲(屈折計) | 3.5〜4.5 |
屈折計目盛 | 3.0 |
pH | 8.4(新液 9.4) |
防錆性(鋳鉄切粉) | △ |
防錆性(37℃湿度90%下鋳鉄版) | ○ |
防腐性(腐敗臭) | 少し腐敗臭あり |
液管理基準 | 防錆性判定基準 | |||
希釈倍率 | 適正倍率を保つ事 | 鋳鉄切粉 | 鋳鉄版(37℃湿度90%) | |
---|---|---|---|---|
pH | 0.6以上下がらないこと | ◎:6時間以上発錆なし | ◎:72時間発錆なし | |
防錆性(鋳鉄切粉) | 2時間以内に錆ないこと | ○:2〜6時間発錆なし | ○:24時間以内に発錆なし | |
防錆性(鋳鉄板) | 24時間以内に錆ないこと | △:30分〜2時間で発錆 | △:24時間以内に発錆 | |
防腐性 生菌数測定(参考) |
腐敗臭がないこと | ×:30分以内に発錆 | ×:1時間以内に発錆 |
2.所 見
液分析の結果、濃度の低下、pHの低下、防錆性の低下が見られます。
まだ腐敗の前段階ですがこのままの状態を続けると完全に腐敗し、品物の錆や機械内部の腐食などの原因となりますので、濃度管理範囲に入るよう早急に原液を補給すると共に防腐剤を添加してください。
適正な濃度を維持することにより性能は回復します。
弊社ホームページの油剤カルテに必要事項をご記入(ホームページの油剤カルテにご記入(詳しいほどご報告内容の精度は高まります)の上送信してください。そして、使用液とご使用の油剤の原液とを各100mlを弊社に送ってください。最短、液が届いた翌日には使用液の状態をメールし、最短、2週間で診断結果を郵送いたします。
(実施例)
1.適性診断結果
表2 カケン式切削油剤性能評価表
当加工における 適正条件 |
現使用油剤 B社製 |
推奨油剤 C社製 |
評価方法 | |
---|---|---|---|---|
最適油剤のタイプ | エマルジョン | ー | ー | ー |
油剤タイプ | ー | マイクロエマルション * | エマルジョン | ー |
切削性 ※1 | 0.9以上 | 0.8 * | (0.9) | 現場実績から評価 |
防錆性 | 0.9 〃 | 1.0 | 1.0 | 鋳鉄切粉法、鋳鉄板暴露法による |
防食性 | 0.9 〃 | 1.0 | 1.0 | 37℃湿度90%の恒温恒湿室による鋳鉄板暴露法による |
防腐性 | 0.8 〃 | 0.8 | 0.8 | トウモロコシ法変法によりバクテリアの繁殖をみる |
防カビ性 | 0.8 〃 | 0.8 | 0.8 | トウモロコシ法変法によりカビの繁殖をみる |
耐劣化性 | 0.8 〃 | 0.8 | 0.8 | 過酷テストにより液の劣化度をみる |
耐手荒れ性 | 0.8 〃 | 0.8 | 0.8 | 現場実績で評価 |
消泡性 | 0.7 〃 | 0.7 | 0.8 | 弊社開発の試験法による |
安全性 | 0.8 〃 | 0.6 * | 0.8 | 法令等で指摘されている毒性物質を含んでいないかをチェック |
耐刺激性 | 0.8 〃 | 0.8 | 0.8 | 現場実績で評価 |
作業性 | 0.7 〃 | 0.8 | 0.8 | ベタツキ、臭いなどから評価 |
耐非鉄性(銅系) | 0.7 〃 | 0.75 | 0.75 | JIS変法による |
耐非鉄性(アルミ) | ー | 0.9 | 0.9 | JIS変法による |
最適度係数 | ー | 10.55 | 10.95 | ー |
性能係数の見方:1.0 非常に良い 0.8 良い 0.6 普通 0.0 非常に悪い
*印は当加工において不適性な項目
※ 切削性※1の推奨油剤の性能係数は、テスト後の結果の数値である
※ 切削性の性能係数は当加工においての評価である
※ 各性能係数は現場実績により随時修正する
2.所 見
ハイスの小径ドリルによる深穴加工は、時間の掛かる加工ですので高潤滑のエマルジョンタイプの方が適しています。
ご推奨の高潤滑エマルジョンにより送りを上げることが出来ると思います。又、現ご使用の油剤にはジシクロヘキシルアミンが含まれていますが、ジシクロヘキシルアミンは環境毒性が非常に強いのでPRTR法の第T種指定化学物質に指定さ
れています。
貴社適性条件をクリアーする油剤をご推奨しますので送りを上げてテストしてください。
- 使用液の状態診断費
(使用液の状態診断のみの場合 1点5,000円(2点以上の場合は2点目から1点3,000円)
(但し、液を弊社にお送り頂いた場合の税抜価格です) - 現ご使用油剤の性能診断費(使用液の状態診断を含む)
1点5万円(2点以上の場合2点目から3万円)
(但し、液を弊社にお送り頂いた場合の税抜価格です)
- 使用液の状態診断で問題点を知ることにより、錆や腐敗などによる損失を未然に防ぐことが出来ますので、大幅な経費節減額ができます。
- 現ご使用油剤の性能診断で、最適油剤が推奨されることにより、切削性が向上し、マシンチャージの低減あるいは工具寿命の延長ができ、大幅な経費節減額ができます。また、更油期間が延長できるので廃液処理費が大幅に削減できます。
- 水系切削油剤のリスクアセスメントが確立できます。